SHOP99はなぜ消えた?ローソンストア100への転換・終了理由・現在を解説

かつて街のあちこちで見かけた「SHOP99」。

いつの間にかすっかり見なくなったと思いませんか?

実は現在、SHOP99は全店舗が「ローソンストア100」へと転換されています。

数年かけてブランドが統合された結果なのですが、
おもしろいことに、「なぜSHOP99の名前を完全に廃止したのか」という明確な公式発表は存在しないんですよね。

【結論】

  • 2011年7月終了
  • SHOP99全店をローソンストア100へ転換
  • SHOP99が倒産して一斉閉店したわけではない
  • ローソンと九九プラスは統合、経営資源の集約、ノウハウ共有、差別化、競争力強化などを進めていた
  • SHOP99ブランド廃止の直接理由は公式発表なし
  • 転換後のローソンストア100は現在も営業している
目次

SHOP99が消えるまでの年表

まず、全体の流れを時系列で。

年月出来事
1996年4月前身となる「99エンオンリーストア」1号店を開業
2000年10月株式会社九九プラスを設立
2001年1月以降の新店舗名を「SHOP99」に統一
2005年5月ローソン側が「STORE100」1号店を開業
2007年2月ローソンと九九プラスが業務・資本提携。両ブランドの統合を検討
2008年SHOP99からローソンストア100への転換実験を実施
2008年9月九九プラスがローソンの連結子会社に
2009年SHOP99からローソンストア100への看板替えを積極展開
2010年7月九九プラスがローソンの完全子会社に
2011年7月SHOP99が全店ローソンストア100となる
2013年11月株式会社ローソンマートを設立。
九九プラスの店舗運営・商品開発などの機能を承継する組織再編を発表
2014年2月九九プラスの店舗運営・商品開発などの機能をローソンマートが承継。
残った九九プラスはローソンに吸収合併され、法人として消滅
2016年3月株式会社ローソンマートが株式会社ローソンストア100へ商号変更

この年表を見ると、2007年の提携から2011年の全店転換まで、数年かけて進んでいたことがわかりますね。

SHOP99の始まりは?

SHOP99の起源は、1996年4月に開業した「99エンオンリーストア」です。
これは、株式会社ベストの新規事業部門として、東京都立川市若葉町に開業されたものです。

そう、この時点では、まだ「SHOP99」という名称ではありません。

2000年10月に株式会社ベストから独立して株式会社九九プラスが設立。
設立時の直営店舗数は44店でした。

翌2001年1月、新しいCIを導入したのを機に、
それ以降の新店舗について「SHOP99」という店舗名に統一しています。
※CI:企業やブランドの名称・ロゴ・デザインなどを統一し、イメージを明確にする取り組み。

そのあと、SHOP99の店舗網は拡大していき、800店を超える規模に成長していきます。
(なお、歴代最大店舗数を正式に発表した数字は見つかりませんでした。)

ローソンストア100は、SHOP99とは別に始まっていた

実は、ローソンストア100は、
SHOP99を取り込んだあとに新しく始まった業態ではないんだ。

そう、ローソンは2005年5月、
すでに「STORE100」の1号店となる練馬貫井二丁目店をオープンしていました。

当時は、九九プラスの「SHOP99」と、
ローソンの「STORE100」がそれぞれ別に展開されていたのです。

この2つの業態が本格的に一つへ向かい始めるのが、
2007年のローソンと九九プラスの業務・資本提携です。

2007年、ローソンと九九プラスが提携

2007年2月28日、ローソンと九九プラスは業務・資本提携を発表しました。
両社が持つノウハウの相互補完や、共同仕入れによるスケールメリット、
物流の合理化などが提携の理由です。

それぞれが別々に事業を展開するよりも、商品調達や店舗運営などで協力し、
両社の強みを生かしていくという方針で提携したとのことです。

具体的な提携内容として、商品の共同開発・共同仕入れ、物流の効率化などが並び。
そして、その中には「ローソンストア100、SHOP99の統合に向けた取組み」も含まれていました。

将来的には店舗を統合する方向で検討すると、すでにこの時点で明記されています。

実際にSHOP99が全店ローソンストア100へ転換されたのは2011年です。
ですが、2007年の提携段階から具体的な検討事項になっていたのです。

なお、SHOP99というブランドを廃止するにいたった理由は公表されていません。

2008年以降、ローソンストア100への転換が本格化

2007年の提携で検討されていたブランド統合は、翌2008年から実際の店舗にも及んでいきます。

ローソンが2008年7月に公表した九九プラス株式の公開買付けに関する資料によると、
同年2月以降、「SHOP99」と「ローソンストア100」の統合を目指した試験店を展開していました。

SHOP99からローソンストア100への転換実験に加え、
物流の合理化や、ローソングループ共通PB「バリューライン」の導入も進めています。

そして同年9月、九九プラスはローソンの連結子会社となりました。

2009年になると、店舗の転換はさらに進んでいきます。
まず、2009年5月1日、九九プラスはローソン子会社のバリューローソンを吸収合併しました。

この合併についてローソンは、
グループ内の経営資源を集約し、生鮮コンビニ業態を早期に確立すること、
他チェーンとの差別化やグループ全体の競争力強化を目的として挙げています。

その後、ローソンと九九プラスの関係はさらに深まります。

2009年11月には九九プラスを完全子会社化する方針が決まり、
最終的に2010年7月1日、九九プラスはローソンの完全子会社となりました。

より迅速に意思決定できる体制をつくり、両社の一体性を高めること。
それが九九プラスを完全子会社とした理由です。

商品開発や出店をめぐる競争が激しくなるなか、
ノウハウの共有やグループの経営資源の活用をさらに進め、
ローソングループ全体の競争力を高める必要があると説明されています。

また、九九プラス側についても、
シングルプライス業態への異業種からの参入が進むなか、
従来の協力関係だけでは十分ではなく、
より迅速な経営判断と一体的な事業展開が必要だと判断したようです。
※シングルプライス業態:多くの商品を「100円」など、ほぼ一つの価格帯にそろえて販売する店舗形態。

2007年の提携時点で完全子会社化まで決まっていたわけではないようです。

ただ、提携、連結子会社化、店舗の転換、バリューローソンとの合併、
そして完全子会社化と、ローソンと九九プラスの関係が段階的に深まっていき…の結果なので、
自然な流れではあったのでしょうね。

2011年7月、SHOP99はすべてローソンストア100へ

二次資料になりますが、ねとらぼによると、
SHOP99は2011年7月20日をもって全店がローソンストア100へ移行したとされています。

この流れは、一次資料となるローソンの月次情報からも確認できます。

2011年6月末の時点ではSHOP99がまだ2店舗残っていましたが、
翌7月末の資料ではSHOP99の独立した表記がなくなり、ローソンストア100は1,097店舗となっているのです。

さらに、ローソンストア100の公式20周年サイトにも、
2011年7月の出来事として「SHOP99が全店『ローソンストア100』となる」と記載されていました。

※一次資料では「7月20日」という日付までは記載されていないことには注意。
ただ、2011年7月中に全店の転換が完了したのは事実。

SHOP99は倒産したのか? 終了した理由は?

実は九九プラス自体はその後もしばらく存続しています。

確かにSHOP99は2011年7月に全店がローソンストア100へ転換されましたが、
この時に運営会社の九九プラスが倒産したわけではないのです。

九九プラスが法人として姿を消したのは2014年です。
倒産ではなく、ローソンによる吸収合併によるものでした。

2013年11月にローソンがグループ内の組織再編を発表し、
九九プラスが担っていた店舗運営や商品開発などの機能を新たに設立した株式会社ローソンマートへ承継。

そのうえで残った九九プラスをローソンが吸収合併。
合併の効力発生日は2014年2月1日で、九九プラスは「消滅会社」となりました。

SHOP99というブランドはなぜ終了したのか

SHOP99ブランドを廃止した直接の理由を明確に説明した公式資料はありません。
一方、ローソンと九九プラスが提携や統合を進めた背景については、かなり具体的に説明されています。

  • 2007年の業務・資本提携の目的
    ・両社のノウハウの相互補完や共同仕入れによるスケールメリット
    ・物流の合理化など
  • 2009年の九九プラスとバリューローソンの合併の目的
    ・経営資源の集約
    ・生鮮コンビニ業態の確立
    ・他チェーンとの差別化
    ・グループ全体の競争力強化
  • 2010年の完全子会社化の目的
    ・出店や商品開発をめぐる競争が激しくなるなかで意思決定を速め、両社の一体性を高めるため
    ・ノウハウや経営資源をより有効に活用するため

ただ、これはあくまでも背景説明であり、
「だから、SHOP99という名前をなくした」とまで説明しているわけではないことだけには留意してください。

なお、当時の経営環境について補足できる二次資料がありました。
ねとらぼが日経MJの記事をもとにして、以下のように説明しています。

  • 中国産食品への安全性への懸念が高まった時期にSHOP99の売上が減少した
  • ローソンとの提携によって仕入れ面で規模のメリットを得る狙いがあった

また、SHOP99とローソンストア100を比較した際、
ほぼ同じ商品でもローソンストア100側の売上が伸びたという経緯もあったようです。

SHOP99の事業はその後どう引き継がれたのか

2013年11月、ローソンはグループ内の組織再編を発表し、
新たに株式会社ローソンマートを設立しました。
九九プラスが担っていた店舗運営や商品開発などの機能を、このローソンマートへ引き継ぐためです。

実際の事業承継は2014年2月1日付で行われ、
九九プラスの店舗運営・商品開発などの機能はローソンマートへ移されました。
残った九九プラスは同日、ローソンに吸収合併され、法人として消滅しています。

その後、2016年3月に株式会社ローソンマートは「株式会社ローソンストア100」へ商号を変更。
現在の株式会社ローソンストア100は、ローソンストア100の店舗運営・指導や商品関連事業を行っています。

そして現在。
2026年8月末時点のローソンストア100は473店舗です。

SHOP99というブランドは2011年に姿を消しましたが、
その後も事業はグループ内の再編を経ながらローソンストア100へ引き継がれてきました。

FAQで要点整理

SHOP99はなぜ消えたのですか?

SHOP99の店舗がローソンストア100へ順次転換され、2011年7月に全店の転換が完了したため。

ローソンと九九プラスは2007年から両ブランドの統合を検討し、
2008年から実際の転換実験を進めていました。

SHOP99はいつなくなったのですか?

一次資料(公式発表)で確認できる終了時期は2011年7月です。

二次資料では2011年7月20日とされていますが、
今回確認した現存する一次資料では日単位まで確認できませんでした。

SHOP99は倒産したのですか?

SHOP99が倒産して一斉閉店したわけではありません。

運営会社の九九プラスはローソンの傘下に入り、店舗がローソンストア100へ転換されました。

なお、九九プラスという法人はその後も存続し、
2014年2月にローソンとの吸収合併によって消滅しました。

SHOP99はローソンに買収されたのですか?

ローソンとの関係は段階的に深まりました。

2007年に業務・資本提携を開始し、2008年9月に九九プラスがローソンの連結子会社へ。
2010年7月には完全子会社となりました。

一度の買収ですぐにSHOP99がなくなったわけではなく、数年間かけて統合が進んでいます。

SHOP99とローソンストア100は、もともと同じ店だったのですか?

もともとは別のブランドです。

SHOP99は株式会社九九プラスが展開していました。
一方、ローソン側では2005年から「STORE100」を展開していました。

両社の提携後、SHOP99の店舗をローソンストア100へ転換していく形で一本化されています。

SHOP99がなくなったのは売上不振が原因ですか?

売上をめぐる厳しい状況については、確かに二次資料で確認できます。

一方で、「売上不振が直接の理由でSHOP99を廃止した」とする公式説明は、
今回確認した資料にはありませんでした。

売上の問題があったのは確かですが、
それがブランド終了の直接原因だったと決めつけることはできないといったところでしょうか。

99円で売るのが難しくなったから終了したのですか?

今回確認した一次資料には、そのような公式説明はありません。

「99円を維持できなくなったため終了した」と断定できる根拠は確認できませんでした。

あとがき

実は、うちの近所にもローソンストア100があったんですよね。(今はないのです)

ただ、私が気づいた頃にはすでにローソンストア100だったので、
その前にSHOP99というブランドがあったことは知りませんでした。

今回あらためて経緯を追ってみると、普段見慣れていた店にも、
こんなふうに前の名前や歴史がつながっているのか、と少し不思議な気持ちになります。

出典・参考資料

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